渋谷区のマンション売却価格相場|今後の動向と売却する流れを解説

東京都渋谷区は若者だけでなく、幅広い年代に人気のある地域です。そんな渋谷区のマンション売却価格の相場を紹介します。

渋谷区のマンション価格はここ数年でどのように推移しているのでしょうか。今後の動向や売却する流れと併せて解説します。

渋谷区のマンション売却価格の相場

不動産の取引価格や地価公示価格が閲覧できる、国土交通省の「土地総合情報システム」より渋谷区のマンション売却価格や平均平米単価を紹介します。

また、渋谷区のなかでも人気のある恵比寿地区のマンション売却価格相場も紹介します。

渋谷区のマンション売却価格

2018年から2022年の渋谷区のマンション売却価格相場は以下のとおりです。

年度平均売却価格(万円)平均面積(平米)平均平米単価(万円)
20184,860.840.4120.2
20194,978.540.8121.8
20205,836.545.3128.7
20215,949.143.1139.7
20226,270.842.4147.6

2022年の平均売却価格は6,270万円と、ここ5年でも最も高い価格でした。2018年の4,860万円と比較すると、1,410万円もの差があります。

渋谷区はファミリータイプからワンルームタイプまで幅広いマンションタイプが存在するため、正確な売却価格相場を知るためには平均平米単価も確認しておく必要があります。

2022年の平均平米単価は147万円で、ここ5年間で最も高い価格です。マンション価格は全国的に上昇傾向にありますが、渋谷区も同様に上昇していることが分かります。

渋谷区恵比寿のマンション売却価格

渋谷区のなかでも特に知名度が高く、住みたい街ランキングで常に上位にランクインする、恵比寿(恵比寿、恵比寿西、恵比寿南)地区のマンション売却価格相場も見てみましょう。

年度平均売却価格(万円)平均面積(平米)平均平米単価(万円)
20186,325.949.3128.1
20196,644.947.1141.0
20207,050.048.6144.9
20216,731.439.7169.1
20227,632.544.2174.2

恵比寿地区の平均売却価格も5年連続で上昇しています。こちらも平均平米単価を見てみましょう。

恵比寿地区のマンション価格も上昇傾向にあることが分かります。渋谷区の平均平米単価と比較してみると、2022年は約27万の差があります。渋谷区のなかでも恵比寿地区はマンション価格が高いエリアであるといえます。

マンション価格の上昇はいつまで?

渋谷区に限らず、都心にあるマンションの価格は上昇傾向にありますが、いつまで続くのでしょうか。

適切なタイミングで売却するには、価格推移をある程度予測することが重要です。

価格上昇は2023年も継続傾向にある

国土交通省が発表した不動産価格指数によると、東京都においてはすべての不動産種別の中で、マンションが最も上昇しました。

国土交通省  「不動産価格指数」より

そして、この上昇傾向は新型コロナウイルスの影響を受けることなく、2014年から継続しています。東京都のマンション高騰は2023年以降も継続すると思われます。

市場の回復と不動産投資の活性化が要因

2014年から価格が上昇しているマンションですが、2023年現在(5月時点)においても

上がり続けています。

この理由としては、新型コロナウイルスの影響で買い控えしていた購入層が活動を始めた、という点が大きいといえます。また、海外投資家が日本の市場回復を受け、積極的に投資用マンションを購入するようになりました。

このように、日本のファミリー層と投資家の両側面からの需要が高まることで、マンションの価格高騰に拍車がかかっています。

新築マンションは購入価格より高く売れることも

渋谷区のように、一等地にあるマンションは購入後すぐに中古マンションとして売却しても、新築マンションと変わらない、またはそれ以上の価格で売却できる可能性があります。

なぜなら、一等地の新築マンションは人気が高く、買いたくても買えない人が多いからです。そのため、通常であれば新築マンションよりも価格が下がる中古マンションであっても、需要が高いエリアであれば相場以上に高く売却できるでしょう。

渋谷区でマンションを売却する流れ

渋谷区のマンションを売却するためには、どのような流れがあるのでしょうか。渋谷区でマンションを売却する具体的な流れを解説します。

売却査定を依頼する

マンションを売却する際には売却価格を設定する必要があります。売却価格を決めるために、マンションの査定を受けます。

査定には、机上で概算の査定をする「机上査定」と、実際に担当者が訪問する「訪問査定」を選択することができるため、売却の状況に応じて選択しましょう。なお、一般的には「机上査定」で不動産会社をある程度選定し、その後「訪問査定」を依頼する流れとなります。

不動産会社を選び、媒介契約を締結する

訪問査定によって具体的な売却プランと査定額を確認し、不動産会社を選びます。選んだ不動産会社に売却の依頼をするためには、媒介契約を締結する必要があります。

媒介契約には次のような種類があるため、最適な契約形態を選ぶためにも、疑問点があれば不動産会社に相談しましょう。

媒介の種類依頼会社数自己発見取引売主への報告期間
専属専任媒介契約1社のみ不可1週間に1度
専任媒介契約1社のみ可能2週間に1度
一般媒介契約複数社可能可能規定なし

販売活動を行い、買主と不動産売買契約を締結する

不動産会社と媒介契約を締結すると、いよいよ販売活動のスタートです。

一般的には、Web上でマンションを公開し、買主を捜索します。そして、買主が見つかれば購入申込書の提示を受け、売主として内容に合意ができれば不動産売買契約の締結となります。

不動産売買契約では印紙税を納付するための印紙代が必要となり、印紙税は売買価格によって以下のように変わります。

売買価格印紙代
10万円を超え50万円以下200円
50万円を超え100万円以下500円
100万円を超え500万円以下1,000円
500万円を超え1,000万円以下5,000円
1,000万円を超え5,000万円以下10,000円
5,000万円を超え1億円以下30,000円
1億円を超え5億円以下60,000円
5億円を超え10億円以下160,000円
10億円を超え50億円以下320,000円
50億円を超える480,000円

参考:国税庁「不動産売買契約書の印紙税の軽減措置

ただし、印紙税は不動産売買契約書の原本に対し、課税されます。つまり、契約書の原本は不要でコピーで問題ないとした場合、印紙税の負担は不要となります。

不動産の引き渡しを行う

不動産売買契約が締結されれば、買主は住宅ローン契約を進め、売主は引き渡しの準備を行います。

売主が行う引き渡しの準備にはカギの確認や残置物の撤去などがありますが、マンションに住宅ローンの残債が残っている場合は、抵当権を抹消する必要があります。

また、不動産決済時に所有権移転する際には、次のような費用がかかるため、あらかじめ確認しましょう。

諸費用項目費用
所有権移転登記費用固定資産税評価額 × 2%
抵当権抹消費用1,000円
司法書士の報酬数万円
仲介手数料売買価格によって変わる売買代金200万円以下:売買代金×5%+消費税売買代金200万円を超え400万円以下の場合:売買代金×4%+2万円+消費税売買代金400万円を超える場合:売買代金×3%+6万円+消費税

マンション売却の相談は早めにしよう

渋谷区のマンションは価格高騰の継続が予想されるため、マンション売却を検討しているオーナーは「売りどき」に注視すべきでしょう。

しかし、マンション売却に慣れているオーナーでない限り、スピーディーな判断は難しいといえます。そのため、渋谷区でマンション売却を検討する際には、なるべく早めに不動産会社へ相談しましょう。相談は渋谷区のマンション事情に詳しい不動産会社にすることで満足のいく売却ができる可能性が高まります。