コロナ禍の2020年、不動産業界はどう変わった?

2020年の不動産業界における需給について

2020年は新型コロナウイルスにより各業界で大きな混乱が見られました。
不動産業界もその影響があるかと懸念していましたが、実際のところ「売値」に大幅なアップダウンは見られていないように感じています。

売り出し価格にさほど変化はないものの、「コロナで価格が下がっているのでは?」とこれを機にマンション購入を検討されている方もいらっしゃいました。実需(居住用)目的でマンションを探されている方は、こうした社会情勢に関係なく探されている様子です。

投資目的で不動産を購入されている方の動きは一旦落ち着きを見せている印象ですが、不動産業界全体で「買い」のモードは継続しているような状態です。

一方で、売り物件の数は例年に比べて若干少ないという印象です。
2020年上半期は新型コロナウイルスの影響か、「現金化」を理由に収益目的の不動産を手放す動きは多少見られましたが、相対的に価格推移を様子見しているオーナー様は多いのかもしれません。

昨今の融資状況とマンション購入

新型コロナウイルスの影響もあり、個人向けの融資審査はより厳しい状態になりましたが、マンションを購入される方は基本的に住宅ローンを利用されています。

高所得者層のお客様の中にはキャッシュで支払われるお客様もいらっしゃいましたが、このご時世もあってかファイナンスされる方の割合が高いです。

「住み替え」目的のお客様で数年前にマンションを購入された方からすると、当時の不動産価格との差に驚かれるかもしれませんが、その分金利はかなり低くなっています。金利1%前後だった2012年頃と比較しても、現在は0.3%です。

マンションの販売価格はここ数年で緩やかに上昇したものの、「給与のベースアップ」と「低金利」のおかげか、支払いに対してさほど負担にはなっておらず、選択肢(価格帯)の幅も広がっている印象となっています。