年収600万円で家賃15万円は妥当? 世帯人数別の生活費モデルケース

賃貸物件を探すとき、最初に無理のない家賃を設定することが大切です。

今回は年収600万円で家賃15万円の物件を借りる場合、生活費のモデルケースや実際に借りられる部屋の特徴や見ていきましょう。

年収600万円の適正家賃はいくら?

まず、年収600万円の手取り額ですが、手取り額の目安は年収の8割程度とされているので、年収600万円であれば、年間で「約480万円」、月額で「約40万円」となります。

年収600万円くらいの方が、その内どれくらいを家賃にあてているかと言いますと、実際「15万円~18万円」が多いです。つまり、年収600万円で家賃15万円の設定なら、十分にゆとりを持って生活できると考えられます。

「そうではあってもどのくらいの家賃がいいのか決められない」という方は、具体的な生活費などを細かく計算しながら、家賃の設定を行うと安心でしょう。

家賃15万円の場合の生活費モデルケース

年収600万円・家賃15万円での場合、毎月の支出はどのようになるのでしょうか。ここでは、総務省の「年間収入階級別1世帯当たり1か月間の収入と支出」(※)のデータを用いて、二人以上の世帯「年収550~600万円」「年収600~650万円」を例に見ていきましょう。

「年収550~600万円」世帯の平均

「年収550~600万円」世帯の手取り額は、およそ月額37万円~40万円

食料79,199 円
光熱・水道18,533 円
家具・家事用品7,775 円
被服及び履物5,279 円
保健医療13,284 円
交通・通信52,464 円
教育4,599 円
教養娯楽22,076 円
その他の消費支出41,356 円
消費支出244,565 円

上記のように、「年収550~600万円」の世帯では、月におよそ24万円の支出がかかります。これに家賃15万円がかかると、支出合計39万円となるので、手取り額と同じくらいの計算になります。

「年収600~650万円」世帯の平均

「年収600~650万円」世帯の手取り額は、およそ月額40万円~43万円

食料81,386 円
光熱・水道18,147 円
家具・家事用品13,133 円
被服及び履物5,636 円
保健医療12,011 円
交通・通信37,271 円
教育10,764 円
教養娯楽26,015 円
その他の消費支出45,750 円
消費支出250,113 円

上記のように、「年収600~650万円」の世帯では、月におよそ25万円の支出がかかります。これに家賃15万円がかかると、支出合計40万円となるので、数万円の貯蓄ができると考えられます。

以上、二人以上の世帯のデータを参照しましたが、当データの平均世帯人数はおよそ3人であるため、子ども含めた3人家族までなら生活できる水準だと考えられます。

これらのデータはあくまでも平均になりますので、家庭の状況によってはもっと余裕ができるでしょう。

都内で家賃15万円で借りられる間取りは?

SUUMOの「東京都の家賃相場情報」によると、23区の家賃相場は2023年10月10日時点で以下のようになっております。

23区 ワンルーム1K/1DK1LDK/2K/2DK2LDK/3K/3DK3LDK/4K~
千代田区10.3万円10.4万円17.9万円27.8万円48.0万円
中央区9.7万円9.8万円17.0万円24.3万円31.4万円
港区10.9万円11.0万円20.2万円31.5万円45.0万円
新宿区7.9万円9.5万円15.6万円23.7万円30.0万円
文京区8.0万円8.7万円15.2万円21.5万円27.5万円
台東区8.1万円9.3万円14.2万円19.0万円22.0万円
墨田区8.0万円8.7万円13.4万円16.9万円18.0万円
江東区8.1万円9.0万円12.4万円18.4万円21.0万円
品川区8.0万円8.8万円15.0万円21.1万円26.4万円
目黒区8.6万円9.7万円15.4万円23.1万円28.0万円
大田区7.0万円7.9万円11.7万円14.5万円18.0万円
世田谷区7.2万円8.5万円13.5万円17.0万円22.9万円
渋谷区9.5万円10.2万円18.4万円29.4万円45.8万円
中野区6.9万円8.3万円12.9万円16.0万円18.9万円
杉並区6.6万円7.9万円12.5万円15.3万円18.9万円
豊島区7.0万円8.3万円13.0万円18.7万円24.0万円
北区6.8万円8.0万円11.4万円15.5万円17.9万円
荒川区7.0万円8.0万円11.2万円15.8万円16.9万円
板橋区6.5万円7.5万円9.9万円12.4万円14.9万円
練馬区6.3万円7.3万円10.5万円12.0万円13.5万円
足立区6.5万円7.1万円8.5万円10.5万円13.0万円
葛飾区5.6万円7.1万円8.4万円10.8万円13.3万円
江戸川区5.9万円7.0万円8.7万円11.5万円14.2万円

東京23区で借りられる物件はどれくらい?

では、実際に東京23区で、15万円以下で借りられる物件はどのくらいあるのでしょうか?現時点でLIFUL HOME’Sで掲載されている物件数を見てみましょう。

(LIFUL HOME’S参照:https://www.homes.co.jp/chintai/)

▼東京23区、賃料15万円以下の物件数

23区1LDK/2K/2DK2LDK/3K/3DK
千代田区383
中央区1351
港区1296
新宿区71741
文京区52448
台東区75736
墨田区109553
江東区91566
品川区87553
目黒区66124
大田区2368212
世田谷区2629210
渋谷区3148
中野区1275129
杉並区2068209
豊島区87366
北区1440169
荒川区97098
板橋区2133340
練馬区1877637
足立区2692671
葛飾区1442398
江戸川区2473724

やはり都心部では物件数は少なくなりますが、家賃15万円であれば十分に物件を見つけることができると言えるでしょう。

都心部以外の23区や、市部などにも範囲を広げることができれば、ファミリー向けなどのより広い物件の選択肢も増やすことができます。

まとめ

・一般的に年収600万円で家賃が15万円なら、月々の収支は余裕があると言えるでしょう
・都心部では、家賃15万円以下の物件は一人暮らし向けが中心
・都心部以外の23区や市部では、ファミリー向け物件の選択肢が増えます

いかがでしたでしょうか?
不動産に関するご相談は、お気軽に一心エステートへお問合せください!

※総務省統計局「年間収入階級別1世帯当たり1か月間の収入と支出 2023年9月」
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00200561&tstat=000000330001&cycle=1&year=20230&month=23070909&tclass1=000000330001&tclass2=000000330004&tclass3=000000330005&result_back=1&cycle_facet=tclass1%3Atclass2%3Atclass3&tclass4val=0