タワーマンションは眺望や共用施設の充実など、多くの魅力がある一方で、「買って後悔した」という声も少なくありません。修繕費や管理費の高さ、エレベーターの混雑、災害時のリスクなど、購入前には気づきにくいポイントがあるからです。
見た目の華やかさだけで判断すると、購入後に不便さを感じたり資産価値の低下につながったりする可能性もあります。タワーマンションのメリットとリスクを正しく理解し、後悔しない選択をするための見極め方を紹介します。
目次
タワーマンションは絶対に買ってはいけない!と言われる理由
「タワーマンションの購入はやめた方が良い」「タワーマンションの購入はリスクが高い」このような意見を見聞きしたことがある人も多いでしょう。
将来的に値上がりすることもありますが、タワーマンションには注意すべき点が多いのも事実です。そのため、「タワーマンションは絶対に買ってはいけない」といわれる理由について詳しく解説します。
修繕費・管理費の負担が大きすぎる
タワーマンションは他のマンションに比べて修繕費や管理費が高額な傾向です。
修繕費が高額になる理由として以下の4つが挙げられます。
- 建物の規模が大きい
- 設備が充実している
- 機械式駐車場や高速エレベーターなど特殊な設備が多い
- 設備に対応できる業者が限られる
同様の理由で、管理費も高額になりやすいといわれています。加えて、多くのタワーマンションは24時間管理体制やコンシェルジュ常駐といったサービスを提供しているため、高額の人件費がかかるのです。
資産価値が下がる可能性がある
タワーマンションは、他の物件と比べて資産価値が下がるリスクが高いといわれています。主な理由は、建物の老朽化に伴う将来的な大規模修繕の負担や、同エリアでの供給過多により価格競争が起きやすい点です。
さらに、タワーマンションは1つの土地に多数の住戸を建てるため、各住戸が保有する土地の割合は小さく設定されています。建築コストが高く価格の比率も大きいことから、土地部分の価値の比率は相対的に小さくなります。
不動産の価値は「土地」と「建物」から構成されますが、建物は築年数とともに減価が進む一方、土地部分は下落しにくい傾向です。
このため、建物部分の比率が大きいタワーマンションでは、建物の劣化が価格へ影響しやすく、結果として資産価値が下がる可能性が高くなるのです。
上層階は洗濯や換気が制限される
タワーマンションの上層階は、安全性の観点から洗濯物を外に干すことが禁止されていることがあります。一般的に上層階は16階以上のため、風が強く洗濯物などの落下物を防ぐためです。
外に干せないので部屋干しまたは乾燥機を使って乾かす必要がありますが、カビ・ダニの発生リスクや電気代の増加などを考慮しなくてはいけません。また、タワーマンションの上層階は風が強く窓を開けるのが難しいため、換気も制限される可能性があります。
地震や停電時のリスクが高い
地震や停電時の発生時に独自のリスクがあることも、タワーマンションの注意点です。エレベーターが使用できなくなると階段で下りる必要があるため、上層階ほど不安に感じるかもしれません。階が上がると地震の揺れが増幅され、家具の転倒や落下物などの危険性も高まります。
また、停電発生時もエレベーターを使用できなくなります。照明・空調や水を送るポンプなどの停止により、日常生活を送ることが困難になる可能性もあるのです。防災対策に力を入れているタワーマンションもありますが、災害リスクは考えておくべきでしょう。
引越しに時間や手間がかかる
タワーマンションの上層階は、入居・退去ともに通常の引越しに比べて時間や手間がかかります。エレベーターに入らない家具がある場合は特殊なクレーンを使う必要もあり、通常のマンションよりも高額なコストが発生します。
タワーマンションの購入を後悔しているものの「引越しにかかる労力を考えると退去の決断ができない」と悩むケースも多いようです。
タワーマンションを買って後悔した人の失敗例
タワーマンションには、住む前には気づきにくいリスクが複数あります。実際、タワーマンションを購入して後悔したと考える人が多いのも事実です。
購入を考えている方のために、タワーマンションを買って後悔した人の失敗例をご紹介します。
想定よりも売却価格が安かった
「タワーマンションを高額で購入したのに売却価格が安くなってしまった」と後悔するケースは少なくありません。
先述したように、タワーマンションは1つの土地を多数の住戸で分け合うため、購入価格は「建物」の割合のほうが大きいといえます。しかし、建物は年月とともに価値が減少する傾向にあるため、土地の価値だけでは支えきれず、資産価値が下がりやすい構造なのです。
さらに、タワーマンションは高性能エレベーターや大型給水設備などの特殊設備が多く、老朽化によって修繕費が高額になります。その結果、築年数によっては購入希望者が慎重になり、価格が伸びにくいのです。
以上の理由から、購入時の想定より売却額が低くなるケースは珍しくありません。ただし、駅直結や希少性の高い立地など好条件の物件では、価格が維持される例もあります。
共用施設を使わなかった
タワーマンションの魅力の1つに、住民用のスポーツジムやパーティールームなどの共用施設が挙げられます。共用施設が充実していることが物件選びの決め手になるケースもみられます。
しかし、共用施設は予約制または利用時間に限りがある場合がほとんどです。先着順や抽選制のタワーマンションも多く、好きなタイミングで自由に利用できるとは限りません。
また、「購入前は魅力的に感じたけれど、利用するタイミングがなく自分には必要なかった」というケースもあります。
充実した共用施設は、タワーマンションの購入費および維持管理費が高額になる理由の一つです。共用施設を利用しなかった、もしくは利用できなかったために、「タワーマンションにする必要はなかった」と後悔する人も多いのです。
外出する際に時間がかかった
タワーマンションの上層階に住む人に多い悩みとして、「外出までに時間がかかる」ことが挙げられます。
上層階の場合、外出に際してほぼ確実にエレベーターを使用することになります。そのため、戸数や階数が多い物件はどうしても待ち時間が長くなりやすいのです。マンションの外に出るまで数分~10分程度かかるケースもみられます。
特に、朝と夕方〜夜の通勤・通学の時間帯は、エレベーターの待機時間にストレスを感じる人も多いようです。マンションから出るまでに時間がかかるため、後悔する人もいます。
買ってはいけないタワーマンションの見極め方
タワーマンションは注意すべき点が多岐にわたり、失敗例が多いのも事実です。しかし、タワーマンションを購入して良かったと感じる人も少なくありません。
実際のところ、タワーマンションならではのメリットや魅力は多数あります。後悔しないためにも「買ってはいけないタワーマンションの見極めが必要」なのです。
そのため見極めるポイントを詳しくご紹介します。
複数の物件を内覧してから決める
「買ってはいけないタワーマンション」を見極めるためには、複数の物件を内覧した上で購入することが大切です。
これまで紹介してきたタワーマンションのデメリットや注意点は、いずれもゼロにするのは難しいでしょう。しかし、マンション全体の戸数や物件のルール、設備の特徴などを事前に知ることで、リスクを軽減することができます。
自分の中で優先順位を決め、許容できる範囲や魅力的な物件といえる条件を明確にして、複数の物件を内覧するのがおすすめです。
インターネットで物件の情報を確認できますが、タワーマンションは階数や方角によって日照や風の通り、眺望が大きく異なります。購入してから「こんなはずではなかった」と後悔する可能性が高いでしょう。
少し手間ではありますが、実際に内覧して住む家を自分の目で確認するのが理想です。
エレベーターや共用施設の内容を確認する
タワーマンションを検討する際に欠かせないのが、エレベーターや共用施設の内容を確認することです。
エレベーターの待ち時間や共用施設の使い勝手は、「タワーマンションは買うべきではない」と言われる理由の一つです。しかし、実際には設備構成やルール次第でデメリットを抑えられるケースもあります。
たとえば、戸数に対してエレベーターが十分に設置されている場合や上層階と特定の階のみに止まるエレベーターがある場合、待機時間が比較的短くなります。共用施設についても、種類が多い・予約枠が多い・利用ルールが明確などの工夫があれば、「利用できない」という問題は起こりにくいでしょう。
エレベーターや共用施設の利便性は、タワーマンションの魅力を大きく左右する要素です。購入を検討する際は、将来的な利用シーンも踏まえて実際の運用状況をきちんと確認しておくことが重要です。
資産価値が下がりにくい物件を探す
将来売却する可能性も考慮し、できるだけ資産価値が下がりにくい物件を探すのが理想です。資産価値が下がりにくいタワーマンションの特徴として以下の例が挙げられます。
- 同エリア内に競合となるタワーマンションが少ない
- 「商業施設に近い・直結している」などの特徴がある
- 施設・設備が充実しており居住環境が良好
タワーマンションは建物部分の比率が高い以上、時間の経過による資産価値の下落は避けられません。一方、物件自体に特別な価値や魅力があれば、築年数が経過しても高額での売却を実現できる可能性があります。