住み替えを前提に中古マンションを購入する場合、資産価値が高くなりやすいなどメリットがある一方で、価格変動や売却コストといった課題も存在します。
住み替えを前提での中古マンション購入のメリットとデメリット、築年数ごとの売却の目安、そして買った値段で売るためのポイントを整理し、将来を見据えた判断に役立つ情報をお伝えします。
目次
住み替え前提で中古マンション購入はありか
住み替えを前提に中古マンションを購入することは、将来の変化に備えた賢い選択肢です。新築に比べて価格の下落が穏やかで、資産価値の維持が期待できます。
また、ライフステージの変化や予期せぬ事情にも柔軟に対応しやすいのが特徴です。ここでは、中古マンション購入におけるメリットとデメリットを整理し、具体的に確認していきましょう。
住み替え前提で中古マンション購入するメリット
中古マンションを住み替え前提で選ぶ利点は大きく3つあります。まず、新築に比べて価格が安定しており、資産価値が下がりにくい点です。次に、条件を満たせば住宅ローン控除の対象となり、低金利と合わせて家計の負担を抑えられます。
また、結婚や転勤などライフステージの変化に対応しやすく、売却や住み替えを検討しやすい柔軟性もあります。以下でそれぞれを詳しく見ていきましょう。
資産価値が高くなる
老後もマンションに住み続ける場合は、資産価値が低くなります。一方、将来的な売却を見据えて購入した中古マンションは、売り出すタイミング次第で高値で売却できるかもしれません。
中古マンションは、新築のように購入直後に価格が大きく下がることが少ないです。そのため、将来売却する際に購入額に近い金額で売れる可能性が高く、資産性を維持しやすいのが魅力です。
資産価値が下がりにくいという安心感は、住み替えを前提に購入する人にとって大きな支えとなります。資金計画を立てる際にも、将来の見通しを描きやすくなる点は大きなメリットといえるでしょう。
低金利+住宅ローン控除がお得
日銀によるゼロ金利政策で低金利が続いているため、現在は中古マンションを購入しても低い金利で住宅ローンを組めます。住み替え前提なら、持ち家を購入したほうが賃貸よりお得ということです。
低金利の間は購入希望者が増えるため、マンションの売り時でもあります。
また中古マンションでも登記簿上の面積が50㎡以上などの条件を満たせば、住宅ローン控除の対象になります。(2024年以降は所得1,000万円を下回る場合のみ、40㎡以上50㎡未満も対象)
ライフステージの変化やアクシデントに対応しやすい
結婚や子どもの誕生、転勤など、ライフステージの変化は突然訪れることがあります。住み替え前提で中古マンションを購入した場合、好きなタイミングで住み替えられます。
また思わぬアクシデントに見舞われ引っ越しなどが発生するかもしれません。住み替え前提で中古マンションを購入した場合は売却への移行もスムーズにできるので、アクシデントにも対応しやすいです。
住み替え前提で中古マンション購入するデメリット
住み替え前提で中古マンションを選ぶ際には、注意すべき点もあります。大きく分けると、売却価格の下落リスクと、売却に伴う費用の負担です。資産価値が安定している中古であっても、市場環境や立地条件によって想定より低い価格でしか売れない場合があります。
さらに、仲介手数料や登記費用など売却時にかかるコストを考慮しなければ、手元に残る資金が予想より少なくなることもあります。以下でそれぞれを詳しく確認しましょう。
想定より売却価格が下がる可能性がある
中古マンションは新築より資産価値の下落が緩やかとはいえ、必ずしも高値で売れるわけではありません。周辺環境の変化や築年数の進行、市場の動向によっては、購入時に想定したよりも低い価格でしか売れない場合があります。
特に立地や交通利便性が弱い物件は、需要が落ちやすく価格も下がりやすい傾向です。住み替えを前提にする場合は、将来の相場変動を想定した資金計画を立てておくことが欠かせません。
売却にはさまざまな費用がかかる
中古マンションを売却する際には、仲介手数料、登記費用、住宅ローンの繰り上げ返済手数料など多くの費用が発生します。例えば、売却価格が想定通りでも、こうした費用を差し引いた後の手取り額は大きく減少することがあります。
さらに、複数回の住み替えを検討している場合には、そのたびに同様のコストがかかる点も無視できません。売却益を最大化するには、あらかじめ必要経費を見積もり、資金計画に組み込んでおくことが重要です。
マンションを売るなら築何年がおすすめ?
マンションを住み替えや資産整理のために売却する際、築年数が価格や売れやすさに大きく影響します。築浅ほど高値が期待できる一方、築年数が進んでも需要が安定しているタイミングもあります。
ここでは築5年以内・築10年以内・築20年前後の3つの目安に分けて、それぞれのメリットや注意点を解説していきます。
築5年以内のマンションを売却するメリットや注意点
築5年以内のマンションは、新築同様の状態で設備や内装がきれいなため、高値での売却が期待できます。新築プレミアムによる購入直後の価格下落は避けられませんが、5年以内であれば資産価値は比較的維持されやすく、買い手も見つけやすい傾向があります。
注意点としては、購入価格に近い額で売れるケースもある一方で、売却時期によっては新築との比較で値下がり感が出やすくなる点です。購入時のローン残債とのバランスを確認しながら売却を検討することが重要です。
築10年以内のマンションを売却するメリットや注意点
築10年以内は、まだ建物や設備の使用感が少なく、買い手にとっても魅力が大きい時期です。築浅に比べて価格はやや下がるものの、管理状態が良ければ十分に需要があります。また、価格が落ち着いてくるため、購入時のコストと売却価格の差を計算しやすいのも特徴です。
一方で、築10年を超えると修繕積立金の増額や大規模修繕が予定されることが多く、買い手から将来的な費用負担を懸念されるケースがあります。その前に売却することで、資産価値を保ちながらスムーズに次の住み替えへつなげられます。
マンションを売るなら築20年前後がおすすめ
築20年前後は、住み替えを考える世帯にとって1つの目安となります。子どもの成長や進学、独立などライフイベントが重なる時期であり、広さや立地条件を見直して次の住まいを検討する人が多いからです。また、築20年程度のマンションは価格が落ち着いているため、売却時の価格差に大きな振れ幅が出にくいのも特徴です。
ただし、設備の老朽化や修繕計画の有無によって評価が分かれるため、管理状況を整えて売り出すことが大切です。築浅でなくても需要が見込めるタイミングを逃さず活用することが、住み替え成功の鍵といえます。
マンションを買った値段で売るには?
マンションを購入した価格と同じ水準で売却するには、相場や需要を正しく見極めることが不可欠です。すべての物件で実現できるわけではありませんが、立地や管理状況、間取りの条件が整えば可能性は十分にあります。ここでは価格を維持するためにおさえておきたいポイントを具体的に解説します。
マンション価格は値上がりし続けている
近年は都心部を中心にマンション価格が上昇傾向にあります。新築価格の高騰に引っ張られる形で中古市場も影響を受け、以前よりも高値で取引されるケースが増えています。この流れを背景に、購入時と同等あるいはそれ以上の価格で売却できる可能性もあります。
ただし、地域や物件条件によって価格差は大きく、すべてのマンションが値上がりするわけではありません。購入エリアの市場動向を見極めることが、買った値段で売却するための前提条件となります。
周辺の相場や相場変動の履歴を確認したほうがいい
買った値段で売るためには、周辺の取引相場を把握することが重要です。同じエリアや同規模のマンションがどの程度の価格で売れているかを確認すれば、売却価格の妥当性を判断しやすくなります。
また、過去数年の価格変動の履歴を調べておくと、今後の値動きを予測する材料になります。特に再開発エリアや需要の高い地域では、相場が上昇傾向にあることも多いため、売り出しのタイミングを見極めるうえで参考になります。
老後の売却ならリフォームしやすい物件を選ぶ
長期的に保有した後に売却を考える場合、リフォームのしやすさも重視すべきポイントです。内装や設備が古くなっても、間取り変更やリフォームが容易な物件であれば、売却時に買い手にとっての魅力が高まります。
特に水回りやバリアフリー化に対応できる構造であれば、シニア層のニーズにも応えられるため、高値売却の可能性が広がります。購入時から将来のリフォームを視野に入れておくことが、老後の売却を成功させる秘訣です。
高く売れるマンション特徴
マンションを買った値段に近い価格、あるいはそれ以上で売却するには、物件の条件が大きく関わります。特に立地、管理状態、部屋の位置は資産価値を左右する要素です。
これらが整っている物件は市場での評価が高く、住み替えや資産運用の際にも有利に働きます。以下でその具体的な特徴を見ていきましょう。
立地が良い
駅からの距離や生活施設の充実度は、マンションの価値を大きく左右します。徒歩圏内に駅やスーパー、病院、学校がそろっているエリアは常に需要が高く、将来の売却時にも買い手が集まりやすい特徴があります。また、再開発が進むエリアや人口が増加している地域では、資産価値がさらに高まる可能性もあります。
反対に、利便性が低いエリアは価格の下落が早く、売却に苦労するケースも少なくありません。住み替えを前提に購入するなら、日常生活の便利さと将来の需要の両方を意識して立地を選ぶことが重要です。
管理状況が良い
マンションは立地が良くても、管理状態が悪ければ価値は下がります。共用部分が清潔で植栽が手入れされているか、ゴミ置き場や駐輪場が整然としているかといった点は、買い手にとって大きな判断材料です。
さらに、修繕積立金の水準や長期修繕計画の有無は、将来的な安心感に直結します。管理組合が機能していない物件は資産価値が落ちやすく、売却時に敬遠されることもあります。外観やエントランスの第1印象も評価に影響するため、管理状況を確認することは、資産を守るうえで欠かせない視点といえるでしょう。
高層階や角部屋
高層階や角部屋は希少性が高く、眺望や通風、採光といった住み心地の面で大きな強みがあります。窓が多く開放感のある間取りは、居住者にとって快適さを提供するだけでなく、買い手にとっても魅力的に映ります。そのため同じマンション内でも高層階や角部屋は価格が下がりにくく、資産価値が維持されやすい傾向があります。
また、日当たりや眺望を重視する層からの需要も高く、売却時に競合物件との差別化がしやすい点も利点です。希少価値の高い住戸を選んでおくことは、将来的な高値売却の可能性を高める有効な方法といえます。
