マンション購入で後悔しない!売るつもりで買うメリットを解説

マンションには将来の売却を視野に入れて「売るつもりで買う」という考え方があります。

資産価値が下がりにくい物件を選べば、住み替えの際に損をしづらく、場合によっては購入時より高く売れる可能性もあります。

マンションを売るつもりで買うメリットなどを解説します。

マンションを売るつもりで買う重要性

マンションを購入する際「ずっと住むつもりだから、資産価値は気にしなくてもよい」と考える人は多いです。

しかし、転勤や家族構成の変化などで、将来の暮らしが変わっていくかもしれません。

物件を資産価値で見る視点が欠けていると、いざ売りたくても売れなかったり、希望する金額で売れずに住宅ローン返済が残ってしまったりする恐れがあります。

「売るつもりで買う」ことが、資産を守る上で重要です。

売るつもりで買うことのメリット

マンションを売るつもりで買うと、次のようなメリットがあります。

  • 住み替えがしやすい
    売却しやすいマンションを選んでおけば、暮らしの変化に合わせて身軽に引っ越せます。
  • スピーディーに現金化できる
    買い手がつきやすいため売却までの期間が短く、急に資金が必要になった場合も安心です。
  • 高く売れる可能性がある
    将来の売却を見越して資産価値の維持・向上ができそうな物件を選ぶことで、購入時より高値で売却できることもあります。不動産価格の上昇などにより、近年は購入価格以上で売れるケースが増えています。

「売るつもりで買う」を意識することで、マンション購入は住まいの確保にとどまらず、将来の資産形成にもつながります。

買ったときより高く売れれば実質無料で住める

一般的に、マンションは築年数が経つと価格が下がっていきます。しかし築10年前後の物件は価格の下落率が低く、資産価値が比較的安定しています。

最近は都心部を中心に中古マンションの需要が急増しており、価格上昇トレンドに乗れば購入時より高く売れることも珍しくありません。売却価格が購入価格を上回れば、その期間に支払った住宅ローンや管理費を差し引いても、実質的に家賃無料で住んでいたのと同じことになります。

築10年マンションの価格は上昇し続けている

国土交通省が公表しているデータによると、この15年間でマンション価格は上昇の一途をたどっています。

出典:国土交通省

こうした背景には、

  • 資材や人件費の高騰
  • 土地価格の上昇
  • 都心部のマンションの供給不足

などが挙げられます。

次に、中古マンションに絞った価格推移を見てみましょう。

以下のグラフは、東日本不動産流通機構が公表しているデータをもとに作成したものです。

首都圏における、築11年〜15年の中古マンションの成約価格の推移

参照:公益財団法人東日本不動産流通機構|年報マーケットウォッチ2024年

築11年〜15年の中古マンションも、新築マンションと同様に価格が高騰していることがわかります。

中古マンションはすでに建築済みであることから、本来なら資材や人件費高騰の影響は受けません。

しかし、新築マンションの価格が高くなりすぎたことで、中古マンションが注目されるようになりました。特に築10年前後の物件は築浅と見なされるため人気が高く、成約価格は年々上昇しています。

住み替えで家が売れないとどうなる

マンションを売るつもりで買っても、必ずしも希望通りに売れるとは限りません。

ここでは、

  • 思うように売れなかった場合のリスク
  • 売れない場合の解決策
  • 事前にできる対策
  • 高く売るコツ
  • 売れやすいマンションの選び方

について解説します。

思うように売れなかった場合のリスク

売却資金を新居の購入に充てたい場合、今のマンションが売れなければ資金を確保できず、住み替え計画自体がストップします。その結果、魅力的な物件が出ても購入のチャンスを逃してしまいます。

そのため、希望にかなう新居を先に購入してから現在のマンションを売却する方法を選ぶ人もいます。

この方法なら、欲しい物件を買い逃す心配がないのがメリットです。

ただし問題は、旧居がすぐに売れない場合です。売却が決まるまでの間は、新居と旧居の2軒分のローンや管理費、固定資産税などを負担しなければならず、家計が大きく圧迫されます。

さらに、「いつ売れるのか」「いくらで売れるのか」がはっきり見通せないため、売却期間が長引くほどストレスを抱えてしまいがちです。

売れない場合の解決策

マンションがなかなか売れない場合、少しの工夫で状況を改善できることがあります。

ここでは、代表的な解決策を紹介します。

  • 広告の見直し
  • 売却価格の見直し
  • 内見時の印象改善
  • 不動産会社の変更

広告の見直し

購入希望者にマンションの魅力が伝わっていないケースは少なくありません。

まずはポータルサイトに掲載している写真や紹介文をチェックしましょう。

プロのカメラマンに依頼して写真を撮り直したり、キャッチコピーや説明文を工夫したりすることで、問い合わせ数が増える可能性があります。

売却価格を見直す

「できるだけ高く売りたい」と考えるのは自然なことですが、相場を大きく上回る価格設定では買い手がつきません。

売却期間が長引くと「売れ残り物件」というイメージが定着し、さらに売れにくくなる悪循環に陥ることもあります。

同じマンションや周辺のマンションの成約事例を参考にした、現実的な価格への調整が必要です。

内見時の印象を改善する

内見時の第一印象は、買い手の意思決定を大きく左右します。

例えば照明をすべて点灯して部屋を明るく見せたり、隅々まで清掃して整理整頓を心がけたりするだけでも空間の印象は大きく変わります。生活感をできるだけ抑えるのがポイントです。

さらに、新築マンションのモデルルームのような雰囲気をつくれば、買い手は新生活をイメージしやすくなり、「ここに住みたい」という気持ちが高まります。

もし売却が長引きそうな場合には、不動産会社を通じてインテリアコーディネーターに相談し、専門的なホームステージングを取り入れるのも効果的です。

不動産会社を変更する

不動産会社の力量によっても、売却の成否は大きく変わります。

十分な提案がない、早期売却への熱意を感じない、対応が遅いなどの不満がある場合は、別の会社に切り替えるのも一つの方法です。

事前にできる対策

住み替えをスムーズに進めるためには、売却活動を始める前の準備も大切です。

ここでは、事前にできる対策を紹介します。

高く売れるよう、なるべく綺麗に使う

普段から部屋を丁寧に使うことで、売却時の査定価格は大きく変わります。

壁や床の傷、水まわりのカビ汚れなどは、買い手の購入意欲を下げる原因にもなります。

暮らしに無理のない範囲で、清掃や簡単なメンテナンスを習慣づけるとよいでしょう。

「買取」「買取保証」についても知っておく

不動産会社による「買取」や「買取保証」という仕組みについても知っておきましょう。

買取とは、一般の買い手を探すのではなく、不動産会社に直接売却する方法のことです。

買取保証とは、通常売却で一定期間売れなかった場合に、不動産会社があらかじめ決めた価格で買い取ってくれる仕組みのことです。

これらを利用すれば確実に売却できるため、住み替えのスケジュールを立てやすいのが特徴です。

ただし、買取価格は相場よりも価格が低いため、売れない不安がある場合や、早く次の住まいに引っ越したいときに利用すればよいでしょう。

賃貸に出す場合のシミュレーションもしておく

念のために、賃貸に出す選択肢も検討しておくと安心です。

想定できる家賃収入や管理コストを試算しておけば、転勤などで急に住めなくなっても、売却するか賃貸に出すか冷静に判断できます。

特に「売るつもりで買った」人気エリアのマンションなら、賃貸需要を見込めるケースも少なくありません。

こうした準備をしておくことで、売れないリスクを最小限に抑え、安心して住み替えを進められます。

高く売るコツ

次に、マンションを少しでも高く売るための4つのコツを紹介します。

複数社に査定を依頼する

査定額は不動産会社によって得意エリアや査定基準が異なるため、驚くほどの価格差が生じることがあります。

また、ハウスクリーニングや壁・床の補修など、不動産会社が提供しているサービスも異なります。

そのため、1社の話だけ聞いて即決すると損をするかもしれません。

少し面倒ですが、必ず複数社に査定を依頼し、比較検討した上でパートナーを選びましょう。

5年以内の売却は避ける

マンションを購入してから5年以内に売却すると、手元に残るお金が少なくなる可能性があります。

なぜなら、マンションの所有期間が5年以内だと、売却益にかかる税金が高くなるからです。

所有期間が5年以内の場合は、所得税が30%・住民税が9%で、計39%です。

それに対して、所有期間が5年を超えると、所得税が15%・住民税が5%で、計20%になります。

そのため、税金面から見ると5年以内の売却は避けたほうがよいでしょう。

参考:土地や建物を売ったとき|国税庁

相場を調べる

マンションを高値で早期に売却するためには、相場を調べることが欠かせません。

周辺で似た条件の物件がいくらで売り出され、いくらで成約しているのかを知っておくことで、具体的な売却戦略を立てられるからです。

例えば、

「相場の2割増しで売り出し、時間をかけてでも高値売却を狙う」

「早期売却を優先し、相場通りの価格で市場に出す」

「値下げ交渉があった場合、この金額までは応じる」

といったように、自分の希望と現実を照らし合わせながら考えられるため、納得できる形で売却がかないます。

市場動向を見ながら売却時期を決める

マンションを少しでも有利に売却するためには、いつ売りに出すかも重要です。

まず意識しておきたいのが、一般的な引越しのタイミングです。新生活に合わせて物件を探す人が多い2〜3月は買い手が多く、売却に適した時期といえます。

さらに、その地域特有のマンションの値動きにも注目しましょう。近隣での商業施設のオープンや新築マンションの建築などは、そのエリアの人気やマンションの売却価格に大きく影響します。

こうした動向を踏まえて売却時期を決めることで、売りどきを逃さず、満足できる価格での成約につなげやすくなります。

購入を依頼した不動産会社に将来の住み替えや売却時期について相談しておけば、最新の情報をもとに判断できるでしょう。

売れやすいマンションの選び方

将来の売却を見据えるなら、売れやすい条件を満たしたマンションを選んでおくことが大切です。

ここでは代表的な3つのポイントを紹介します。

立地条件がよい

人気エリアや将来性のある地域を選ぶのはもちろん、駅から近い、周辺に商業施設・学校・病院などの生活利便施設が揃っていることも重要です。

特に駅徒歩10分以内の物件は需要が高く、ポータルサイトの条件絞り込みでも候補に残りやすいため、多くの人に注目されやすいといえます。

ブランド力が高い

大手デベロッパーの手がける有名ブランドマンションは、建物や設備の品質に対する安心感があり、人気が安定しています。

「ブランドマンションに住みたい」という需要もあり、高いリセールバリューを期待できます。

中層階~高層階

中層階〜高層階は日当たりや防犯面で優れているため、買い手から選ばれやすい傾向があります。

特に、隣接する建物からの視線を避けられる部屋なら、プライバシー面からも評価が高くなります。

売るつもりで買うなら中古マンションがおすすめ

将来的に売るつもりでマンションを買うなら、新築マンションより中古マンションが適しています。

中古マンションを選ぶメリットと注意点についてまとめます。

中古マンションを選ぶメリット

中古マンションを選ぶメリットは、次の3つです。

資産価値の下落が少ない

新築マンションは、施行会社や販売会社の利益を上乗せした価格で販売されるため、購入直後に価格が下がる傾向があります。

しかし、中古マンションはすでに相場に見合った価格で取引されています。

そのため、購入後の資産価値の下落が少なく、将来売却する際に損をしづらいのが特徴です。

立地のよい物件を購入しやすい

人気のエリアや駅近の土地はすでに開発が進んでいるため、新築マンションが建てられる土地は少なくなっています。

いっぽう、中古マンションなら好立地の物件を購入できるため、売却時にも値崩れしづらいのが強みです。

価格がこなれている

新築マンションと比べて購入時の負担が少ないことも魅力です。

月々のローン返済額を軽減できるため、生活に余裕を持たせられる点がメリットです。

中古マンション購入時の注意点

中古マンションを購入するときの注意点は、次の3つです。

建物の管理状況を必ず確認する

中古マンションの価値は、築年数だけでなく管理状態によっても大きく変わります。

共用部が清潔に保たれているか、建物の老朽化が放置されていないか、長期修繕計画があるかなどを確認しましょう。

管理が行き届いていれば安心して住めるだけでなく、将来の売却時にもプラス評価につながります。

将来性のある立地を選ぶ

今は人気エリアであっても、人口減少や周辺施設の老朽化などにより将来的に需要が下がるエリアもあります。

反対に、再開発や新駅の開業予定などがある地域は資産価値が上がる可能性があります。

購入時には現在の利便性だけでなく、将来の街の発展性にも注目しましょう。

築20年前後を目途に売却する

中古マンションは、築年数が経つほど買い手が見つかりにくくなります。

特に築20年を超えると資産価値の下落が加速することが多いため、住み替えを考えるなら築20年前後を目途に売却するのがおすすめです。

マンションは「将来どう売るか」まで考えて購入することが大切です。

売れにくいマンションを選んでしまうと、いざ売却しようと思ったときに価格がつかない・売却が長引くといったリスクが高まります。

また、売却のタイミングについては、相場や税金、市場動向を踏まえて適切なタイミングを選ぶ必要があります。

心配な場合は、購入した不動産会社に住み替えの相談をしておくと安心です。