マンション売却の査定とは?査定額の決まり方・流れ・注意点を解説

マンションの売却を考え始めたとき、最初に気になるのは「いくらで売れるのか」という点ではないでしょうか。売却価格の目安を知るために利用するのが、不動産会社による査定です。

ただし、査定額は実際に売れる価格を保証するものではありません。金額の高さだけで不動産会社を選ぶと、相場とかけ離れた価格で売り出すことになり、売却が長期化する可能性があります。

本記事では、マンション売却における査定の種類と査定額を左右するポイント、依頼の流れ、査定前の準備、失敗しないための注意点までを解説します。また、査定に関して多く寄せられる質問についても紹介しているので、疑問の解決に役立ててください。

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目次

マンション売却の査定とは?

マンションを売却する際は、まず不動産会社に査定を依頼し、売却価格の目安を把握するのが一般的です。ただし、「査定額」「売り出し価格」「成約価格」はそれぞれ意味が異なります。まずは査定の基本から確認しましょう。

査定額は「売れそうな価格」の目安

査定額とは、不動産会社が「この物件は現在の市場でおおよそこの価格で売れる」と判断した予想価格です。あくまで予想であり、その金額での売却を約束するものではありません。

マンションの査定では、同じマンションや周辺の類似物件の取引事例を参考に、階数や方角、室内の状態、市場動向などを考慮して価格を算出します。

同じ物件でも、不動産会社によって査定額が異なることは珍しくありません。参考にする取引事例の選び方や物件ごとの評価、市場動向に対する見方などが不動産会社によって異なるためです。査定額のばらつきは各社の「考え方の違い」として受け止め、根拠を比較する材料にすることが重要です。

査定額・売り出し価格・成約価格の違い

売却の過程では、3つの価格が登場します。それぞれの意味を整理すると次のとおりです。

種類意味決める主体
査定額不動産会社が算出する売却価格の目安不動産会社
売り出し価格市場に公開する販売価格売主
成約価格売主・買主の合意で決まる最終価格売主・買主

一般的に、売り出し価格は査定額を参考にしつつ、値下げ交渉の余地を見込んでやや高めに設定します。一方、成約価格は買主との交渉を経て決まるため、売り出し価格を下回るケースが多くみられます。査定額を見る際は、「実際に売却できる価格とは異なる可能性がある」と理解しておくことが大切です。

マンション売却の査定方法

マンションの査定方法は、大きく「机上査定」と「訪問査定」の2種類に分かれます。まずは机上査定でおおよその価格を把握し、売却を具体的に検討する段階で訪問査定を受けるのが効率的です。それぞれの特徴と使い分けを確認しましょう。

机上査定(簡易査定)

机上査定は、物件を実際に見ずに、所在地・築年数・専有面積・階数などの物件情報と、周辺の成約事例をもとに価格を算出する方法です。「簡易査定」とも呼ばれます。

不動産会社を訪問したり、担当者を自宅に招いたりする必要がないため、手軽に依頼できる点がメリットです。結果も比較的早く、即日から数日程度で提示されるのが一般的です。

一方で、室内の状態やリフォーム履歴、眺望といった個別の事情は反映されません。そのため、机上査定の結果はあくまで「おおよその相場」として捉え、最終的な売却価格の判断材料には別途訪問査定が必要になります。

訪問査定

訪問査定は、不動産会社の担当者が実際に物件を訪れ、室内の状態や設備、共用部分の管理状況、周辺環境などを確認したうえで価格を算出する方法です。

机上査定で把握できない要素まで評価に反映されるため、より精度の高い査定額が得られます。訪問時の所要時間は、物件の広さにもよりますが1時間前後が目安です。査定結果は、訪問後に数日から1週間程度で提示されるケースが多くみられます。売却を具体的に進める場合は、より詳細な査定額を把握するために訪問査定を受けるのが一般的です。

机上査定と訪問査定はどちらを選ぶ?

売却の検討段階に応じて使い分けるのが基本です。

状況適した査定方法
まずは相場を知りたい、売却するか迷っている机上査定
住み替え先の予算を大まかに把握したい机上査定
売却の意思が固まり、売り出し価格を決めたい訪問査定
不動産会社を比較して媒介契約先を決めたい訪問査定

机上査定は複数社に依頼しやすいため、相場観をつかむ段階で活用します。その結果をもとに候補を絞り込み、2〜3社程度に訪問査定を依頼して、査定額の根拠や担当者の対応を比較するのが効率的な進め方です。

比較項目机上査定訪問査定
現地確認なしあり
手軽さ高いやや低い
査定精度概算より詳細
室内状態の反映できないできる
向いている人相場を知りたい人売却を具体的に進めたい人

AI査定・匿名査定という方法もある

近年は、Webサイト上で物件情報を入力すると、過去の取引データをもとに自動で価格を算出する「AI査定」も普及しています。個人情報の入力を抑えられる「匿名査定」に対応するサービスもあります。

ただし、AI査定は主に蓄積されたデータをもとに価格を推計するため、室内の状態など、データ化されていない個別要因を十分に反映できない場合があります。参考値として活用し、実際に売却を進める際は不動産会社の訪問査定を受けることをおすすめします。

マンションの売却相場を自分で調べる方法

査定を依頼する前に、自分でも売却相場を調べておくと、提示された査定額が妥当かどうかを判断しやすくなります。ここでは、個人でも利用できる相場の調べ方を紹介します。

同じマンション・周辺マンションの売り出し価格を調べる

最も手軽な方法は、不動産ポータルサイトで、同じマンションや周辺の類似マンションの売り出し価格を確認することです。築年数・専有面積・階数が近い物件を探し、平米単価に換算して比較すると、自分の物件の目安が見えてきます。

ただし、ポータルサイトに掲載されているのは「売主の希望価格」であり、その価格で売れているとは限らない点に注意が必要です。

過去の成約価格を調べる

実際に取引された価格を知りたい場合は、公的なデータを活用します。

国土交通省が運営する「不動産情報ライブラリ」では、実際の不動産取引価格情報をエリアや時期、物件種別などから確認できます。個別の物件が特定できないよう加工されていますが、周辺エリアの取引水準を把握する際の参考になります。 なお、指定流通機構(レインズ)が保有する実際の成約価格情報を詳しく検索したい場合は、「レインズ・マーケット・インフォメーション(RMI)」などの専用サイトを併せて活用すると、より実効性の高い相場データを確認できます。

売り出し価格と成約価格の違いに注意する

相場を調べる際に最も注意したいのが、売り出し価格と成約価格の違いです。売り出し価格は売主の希望を反映した金額であり、価格交渉などによって成約価格が売り出し価格を下回ることもあります。

売り出し価格だけを基準にすると期待値が高くなり、査定額を低く感じてしまう場合があります。相場を把握する際は、必ず成約価格のデータも併せて確認し、両者の差を意識しておきましょう。

マンションの査定額を決める8つのポイント

マンションの査定額は、築年数や広さだけで決まるわけではありません。同じマンションであっても、階数や方角、室内の状態などによって評価が変わる場合があります。査定時に確認される代表的なポイントを見ていきましょう。

1.立地・交通アクセス

立地は、査定額に大きく影響する要素の一つです。最寄り駅からの距離、複数路線の利用可否、都心部や主要ターミナル駅へのアクセスなどが評価されます。

駅徒歩分数は特に重視され、スーパーや病院、学校などの生活利便施設の充実度も買主の需要につながります。

2.築年数・建物の状態

築年数が浅いほど査定額は高くなる傾向があります。建物の経年劣化に加え、設備の仕様や耐震基準の違いも評価に影響するためです。

耐震基準も、査定や購入判断に関わる要素の一つです。新耐震基準は1981年6月1日に施行されており、建築確認を受けた時期などから適用される耐震基準を確認します。ただし、築年数が古くても、大規模修繕が適切に行われ、外壁や共用部分が良好に保たれているマンションは、築年数相応以上の評価を受ける場合があります。

3.専有面積・間取り

専有面積が広いほど、価格の総額は高くなります。ただし、査定では平米単価で比較されるため、広ければ単価も高くなるとは限りません。

間取りは、そのエリアで需要の多いタイプかどうかが評価を左右します。たとえば、ファミリー層の需要が多いエリアでは3LDK、単身者や2人世帯の需要が多いエリアでは1LDK〜2LDKなど、地域の購入者層に合った間取りが評価されやすい傾向があります。

4.階数・方角・眺望・日当たり

同じマンション内でも、階数や方角によって査定額には差が生じます。一般的には、高層階や日当たり・眺望に優れた住戸が評価されやすいです。しかし、階数や方角による評価は、マンションの立地や周辺環境によって異なります。

眺望も重要な評価項目です。窓から公園や川、夜景などが見える住戸は付加価値が認められ、逆に隣接する建物に視界を遮られる住戸は評価が下がる場合があります。角部屋は採光や通風の面で評価されやすい傾向にあります。

5.室内や設備の状態

室内の状態は、訪問査定で確認される代表的な項目です。壁紙や床の傷み、水回りの劣化、設備の不具合の有無などが評価に影響します。

リフォームや設備交換を行っている場合は、その時期と内容が加点材料になります。反対に、雨漏りや給湯器の故障などの不具合がある場合は、物件の状態や修繕の必要性などを踏まえ、査定額に影響する可能性があります。

6.マンションの管理状況

マンションの管理状況は、査定時に確認される重要な要素の一つです。査定では、共用部分の清掃状況、修繕積立金の積立状況、長期修繕計画の有無や実施状況などが確認されます。

修繕積立金が不足している場合や、大規模修繕が計画どおりに実施されていない場合は、将来的な追加負担などが懸念され、査定時の評価に影響する可能性があります。修繕の履歴と計画が明確なマンションは、築年数が経過していても安定した評価を得やすい傾向にあります。

7.周辺の類似物件の成約事例

査定額の算出において、直接の基準となるのが周辺の類似物件の成約事例です。同じマンション内の成約事例があれば、それが最も有力な比較対象になります。

どの事例を参考にしたかによって査定額は変わるため、不動産会社に「どの事例をもとに算出したのか」を確認することで、査定額の妥当性を判断できます。

8.不動産市場の動向・需要

査定額は物件の条件だけでなく、査定時点の市場環境にも左右されます。住宅ローン金利の動向、周辺での新築マンションの供給状況、エリアの人気度などが需要に影響し、同じ物件でも時期によって評価が変わります。

また、市場動向の見立ては不動産会社によって異なり、査定額のばらつきを生む一因です。

マンション売却の査定を依頼する流れ

マンションの査定は、物件情報を伝えるだけで依頼できます。実際に売却を進める場合は、机上査定から訪問査定、売り出し価格の決定へと段階的に進めるとスムーズです。基本的な流れを6つのステップで確認しましょう。

STEP1.マンションの売却相場を調べる

最初に、前述の方法で自分の物件の相場をおおまかに把握します。ポータルサイトの売り出し価格と、公的データの成約価格の両方を確認しておくと、査定額を受け取った際に妥当性を判断できます。

STEP2.不動産会社へ査定を依頼する

相場の目安がついたら、不動産会社に査定を依頼します。査定額や提案内容を比較したい場合は、マンション売却の実績が豊富な会社や対象エリアに詳しい会社など、複数社へ依頼する方法があります。

STEP3.机上査定の結果を確認する

各社から提示された机上査定の結果を比較します。極端に高い、または低い金額を提示した会社には、根拠を尋ねてみましょう。

STEP4.訪問査定を受ける

売却の意思が固まったら、候補を2〜3社程度に絞り、訪問査定を依頼します。担当者が室内や共用部分を確認する際は、リフォーム履歴や設備の状態など、机上査定では伝えきれなかった情報も共有します。

STEP5.査定額と根拠を確認する

訪問査定の結果を受け取ったら、金額だけでなく、その根拠を必ず確認します。参考にした成約事例、階数や方角の評価、市場の見通しなどについて、担当者が具体的に説明できるかどうかが重要です。併せて、「この価格でどのように売却を進めるのか」という販売戦略まで聞いておきましょう。

STEP6.不動産会社を選んで媒介契約を結ぶ

査定額の根拠、販売戦略、担当者の対応を総合的に比較し、売却を任せる不動産会社を決定します。媒介契約には「専属専任媒介」「専任媒介」「一般媒介」の3種類があり、複数社への依頼可否や報告義務が異なるため、自身の売却方針に合った契約形態を選びましょう。

マンションの売却価格を知りたい方へ

マンションの査定額は、築年数や立地だけでなく、階数・方角・眺望・管理状況、周辺の成約事例などを総合的に判断して算出します。

一心エステートでは、都心マンションの市場動向や成約事例を踏まえ、査定額の根拠と売却方法をわかりやすくご説明します。

「今売るといくらになるのか知りたい」「住み替えの資金計画を立てたい」という段階でもご相談いただけます。

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マンションの査定前に準備しておきたいもの

査定をスムーズに進めるためには、マンションに関する情報や書類を事前に整理しておくと安心です。すべてを最初から用意できなくても査定を依頼できる場合はありますが、売却まで見据えて準備しておきましょう。

マンションの基本情報がわかる書類

購入時に受け取った売買契約書や重要事項説明書、間取り図、パンフレットなどは、物件の基本情報を正確に伝えるうえで重宝します。専有面積や構造、権利関係などを不動産会社が正しく把握するために準備しておきましょう。

管理費・修繕積立金などがわかる資料

毎月の管理費や修繕積立金の金額、管理規約、長期修繕計画などは、売却時に重要となる情報です。修繕積立金の積立状況や、今後の値上げ予定なども把握しておくと、査定の際に正確な情報を提供できます。

住宅ローンの残高がわかる書類

住宅ローンが残っている場合は、金融機関から届く返済予定表や残高証明書で、現在の残債を確認しておきます。査定額と残債を比較することで、売却によってローンを完済できるか、不足分をどう手当てするかの見通しが立ちます。住み替えを予定している場合は、新居の資金計画にも直結するため、特に重要な準備です。

リフォーム・修繕履歴がわかる資料

リフォームや設備交換を行った場合は、その時期・内容・費用がわかる資料を用意します。キッチンや浴室の交換、給湯器の更新、床や壁紙の張り替えなどの履歴は、室内や設備の状態を判断する材料になります。

マンション売却の査定前に掃除やリフォームは必要?

「査定前に部屋をきれいにすれば査定額が上がるのでは」と考える方もいるでしょう。しかし、査定のためだけに大がかりなリフォームを行う必要は基本的にありません。費用をかける前に、不動産会社へ相談することが大切です。

査定前の大がかりなリフォームは基本的に不要

査定額を上げる目的でリフォームを行っても、かけた費用がそのまま査定額に上乗せされるとは限りません。買主の中には、購入後に自分の好みでリフォームしたいと考える人も多く、売主が施した内装が評価されない場合があるためです。

修繕やリフォームを検討する場合は、まず不動産会社に「行うべきかどうか」を相談し、費用対効果を確認してから判断しましょう。

最低限の掃除・整理整頓をしておく

大がかりな工事は不要ですが、最低限の掃除と整理整頓をしておくと、担当者が室内の状態を確認しやすくなります。

また、玄関・キッチン・浴室・トイレは重点的に清掃しておくと効果的です。不用品の処分や収納の整理もあらかじめ進めておくと、その後の内覧や引っ越し準備がスムーズになります。

不具合や故障は隠さず伝える

設備の故障や雨漏り、給排水の不具合などがある場合は、査定時に隠さず伝えてください。把握している不具合は、査定時から不動産会社へ正確に伝えておくことが重要です。売却後に契約内容と異なる不具合が判明した場合は、契約内容や状況によって、売主が契約不適合責任を負う可能性があります。

事前に伝えておけば、不動産会社は不具合を織り込んだ査定や修繕の要否を含めた販売戦略を提案でき、円滑な売却につながります。

マンション売却の査定で失敗しないための5つの注意点

マンション査定では、提示された金額だけを見て不動産会社を決めないことが重要です。査定額はあくまで売却予想価格であり、高い査定額を提示した会社ほど高く売ってくれるとは限りません。査定結果を見る際は、次の5つのポイントを確認しましょう。

査定額=実際に売れる価格ではない

繰り返しになりますが、査定額は「売れそうな価格の予想」であり、その金額での売却が約束されるものではありません。査定額をそのまま売り出し価格にしても、買主が現れなければ値下げが必要になります。

査定額は「この会社はこの価格で売れると判断している」と捉え、その判断が妥当かどうかを根拠とあわせて確認する姿勢が求められます。

査定額の高さだけで不動産会社を選ばない

査定を複数社に依頼した結果、A社が5,000万円、B社が5,300万円、C社が5,800万円と提示したとします。このとき、最も高いC社を選びたくなるのが自然な心理です。

しかし、C社の査定額に十分な根拠がなく、相場とかけ離れた価格で売り出すと、買主からの反響を得にくくなる可能性があります。その結果、価格の見直しが必要になり、売却期間が長期化するケースもあります。

一方、A社の5,000万円が周辺の成約事例に基づく現実的な価格であり、明確な販売戦略が伴っているのであれば、査定額の妥当性を判断する材料になります。

査定額の高さは、その会社の販売力を示すものではありません。「なぜその価格なのか」「どのような販売戦略を想定しているのか」を各社に確認し、査定の根拠と提案内容を比較することが重要です。

査定額の根拠を確認する

宅地建物取引業法(第34条の2)では、不動産会社が売買価格(査定額)について意見を述べる際、必ずその根拠を明らかにしなければならないと定められています。そのため、査定結果を受け取る際は、提示された価格だけでなく、どのようなデータや要素に基づいているのかという「根拠」までしっかり確認することが重要です。

査定額を受け取ったら、次の点を確認してください。

  • どのマンションの、どの成約事例を参考にしたのか
  • 階数・方角・室内の状態などをどのように評価したのか
  • 現在の市場動向をどう判断し、価格に反映したのか

これらについて具体的な説明を受けることで、査定額の妥当性を判断しやすくなります。

住宅ローン残債も確認する

住宅ローンが残っている場合、売却時にはローンを完済し、抵当権を抹消する必要があります。そのため、査定額とローン残債の関係を必ず確認してください。

査定額がローン残債を上回っていても、実際にローンを完済できるかどうかは、成約価格や売却にかかる諸費用を含めて確認する必要があります。売却代金だけで住宅ローンを完済できない場合は、不足分を自己資金で補う方法のほか、住み替えを伴う場合には住み替えローンなどを検討する方法があります。

住み替えを予定している場合は新居の資金計画に大きく影響するため、査定の段階で不動産会社に資金計画の相談も併せて行いましょう。

査定額だけでなく売却戦略まで確認する

最終的に重要なのは、「いくらで査定したか」ではなく、「その価格でどうやって買主を見つけるのか」です。

ターゲットとする買主層、ポータルサイトへの掲載や自社顧客への紹介といった販売活動の内容、価格見直しのタイミングまで確認すると、査定額と販売戦略に一貫性があるかを判断しやすくなります。

査定額は売却活動の出発点です。査定額だけでなく、成約までの販売方針を具体的に提案できる会社かどうかも確認しましょう。

マンション売却を任せる不動産会社の選び方

査定は、マンションの価格を知るだけでなく、売却を任せる不動産会社を見極める機会でもあります。査定額だけを比較するのではなく、売却実績や提案内容、担当者の対応などを総合的に確認しましょう。

マンション売却の実績を確認する

不動産会社には、賃貸仲介や戸建て、投資用物件など、それぞれ得意分野があります。マンション売却を任せるなら、居住用マンションの売却実績が豊富な会社を選ぶことが基本です。

対象エリアで同種の物件を扱った実績があるかどうかも、不動産会社を比較する際の判断材料になります。

査定額を具体的に説明できる会社を選ぶ

提示された査定額について、参考にした取引事例や評価のポイントを具体的に説明できる会社かどうかを確認しましょう。

「相場だからこのくらい」「経験上このくらい」といった抽象的な説明だけでなく、具体的な取引事例や市場データも確認することが大切です。

販売戦略まで提案してくれる会社を選ぶ

査定額に加えて、売り出し価格の考え方や販売活動の内容、価格見直しの方針などを提案できるかどうかを確認します。

「どう売るか」まで具体的な提案があるかを確認し、査定額と販売戦略をあわせて比較しましょう。

地域の不動産市場に詳しい会社を選ぶ

マンションの価格は、エリアごとの需要や市場動向によって大きく異なります。全国一律の相場観ではなく、対象エリアの取引動向や買主層の特徴を把握している会社を選ぶことが重要です。

一心エステートは、渋谷区・目黒区をはじめ、都心のマンション売買に力を入れています。成約価格や成約件数などを継続的に分析し、「都心マンションアナリティクス」として公開しています。売却したいマンションが所在するエリアでの実績や市場分析の内容も、不動産会社を選ぶ際の判断材料にしましょう。

担当者の対応や説明のわかりやすさも確認する 

マンションの売却では、査定から売買契約、引き渡しまで担当者と継続的にやり取りを行います。質問に対する回答の速さと正確さ、説明のわかりやすさ、売主の意向を汲み取る姿勢などは、訪問査定の段階で確認できます。

会社の看板だけでなく、実際に対応する担当者を見て判断することが大切です。

マンション売却の査定についてよくある質問

マンションの査定を初めて依頼する場合、「査定は無料なのか」「査定したら売却しなければならないのか」など、さまざまな疑問が生じるでしょう。ここでは、マンション売却の査定についてよくある質問をまとめます。

マンションの査定は無料ですか?

不動産会社が売却の相談に伴って行う机上査定や訪問査定は、無料で対応している会社が一般的です。なお、不動産鑑定士による「不動産鑑定」は有料の業務であり、査定とは別のものです。

査定を依頼したら売却しなければなりませんか?

査定を依頼しても、売却する義務はありません。査定結果を確認したうえで売却を見送ったり、ほかの不動産会社にも査定を依頼したりすることができます。

査定だけ依頼することはできますか?

可能です。「まだ売却を決めていないが、価格を知りたい」という段階でも査定は依頼できます。依頼時に「相場を知りたい段階である」と伝えておくと、状況に応じた対応を受けられます。

査定にはどのくらい時間がかかりますか?

査定にかかる時間は、不動産会社や物件によって異なります。目安として、机上査定は即日〜数日程度、訪問査定は現地確認後、数日〜1週間程度で結果が提示されるケースがあります。

査定額より高く売り出すことはできますか?

可能です。売り出し価格は売主が決めるものであり、査定額より高く設定しても問題はありません。ただし、相場から大きく離れた価格では買主の反応が得られず、売却が長期化するリスクがあります。値下げの見込みも含めて、不動産会社と相談のうえで設定しましょう。

住宅ローンが残っていても査定できますか?

住宅ローンが残っていても査定は可能です。査定額と残債の関係を早い段階で把握し、査定額が残債を下回る場合の対応についても不動産会社に相談してください。

まとめ:マンション売却は査定額だけでなく「根拠」と「売却戦略」を確認しよう

マンション売却の第一歩となる査定では、査定額の高さだけを見るのではなく、「なぜこの価格なのか」「どのように売却するのか」まで確認することが重要です。

査定額は「売れそうな価格の目安」であり、実際の成約価格を保証するものではありません。高い査定額を提示した会社が、高く売ってくれるとは限りません。

まずは机上査定でおおよその相場を把握し、売却を具体的に検討する段階になったら、必要に応じて訪問査定を依頼します。複数社を比較する場合は、査定額だけでなく、その根拠や販売戦略にも目を向けることが大切です。そのうえで、査定額の根拠を具体的に説明でき、販売戦略まで提案できる会社を選ぶことが、適正な価格での売却につながります。

一心エステートでは、渋谷区・目黒区をはじめとする都心のマンションを中心に、エリアの市場データに基づく無料査定と売却相談を承っています。査定額の根拠と販売戦略を丁寧にご説明しますので、マンションの売却をご検討の際は、お気軽にご相談ください。