タワーマンションの一人暮らしは15万円でも可能!物件の選び方やメリット

近年、タワーマンションでの一人暮らしに注目が集まっています。

新宿区の調査データによると、タワーマンション居住者の約15%が単身世帯となっており、この数字は徐々に増加傾向にあるようです。

都心部での暮らしや展望の良さを求める方を中心に、タワーマンションでの一人暮らしは新しいライフスタイルとして定着しつつあるのかもしれません。

タワーマンションで一人暮らしする際の費用相場と初期費用

タワーマンションで一人暮らしをする場合、やはり一般的なマンションと比べると費用は高めになります。

しかし、物件や地域を慎重に選ぶことで費用を軽減できるため、現実的な選択肢となり得るでしょう。

ここでは、タワーマンションで一人暮らしをする際の初期費用について詳しく解説します。

東京のタワーマンションで一人暮らしした場合の家賃相場

都内にあるタワーマンションの家賃相場は、立地や築年数によって大きく異なります。

都心部の新築タワーマンションは、1Kタイプでも15万円〜25万円程度が一般的です。

一方、都心から少し離れた地域や築年数が経過したタワーマンションであれば、12万円〜18万円程度で見つけることも可能です。

地域による家賃の違いを分かりやすく表にまとめました。

地域区分エリア例家賃相場
都心部港区、中央区18万円~50万円前後
準都心部江東区、品川区17万円~30万円前後
下町エリア足立区、江戸川区12万円~18万円前後
郊外エリア三鷹市、武蔵野市15万円前後

上記の表から、やはり都心に近いほど家賃が高くなる傾向にあることが分かります。

しかし、港区でも築年数20年以上の物件や駅から遠い物件であれば、12万円程度の家賃でタワーマンションに入居可能です。

一人暮らしをするときに必要な初期費用

タワーマンションの初期費用の内訳は金額が若干高めになりますが、一般的なマンションとほぼ同様です。

以下は、タワーマンションで一人暮らしをする際の費用の目安になります。

項目計算基準金額の目安
敷金家賃の1~2カ月分15万円~50万円
礼金家賃の1~3カ月分15万円~25万円
仲介手数料家賃の0.5~1カ月分15万円~25万円
火災保険料年契約で一括払い約2万円
鍵交換費用一括払い約2万円
保証会社の利用料家賃の0.5~1カ月分7.5万円~25万円
合計(目安)家賃の4~6カ月分程度約70万円~127万円

敷金や礼金などは一般的なマンションと同じように、タワーマンションごとに設定が異なります。

そうはいっても、家賃の4〜6カ月分程度の初期費用を準備しておくことが望ましいでしょう。

タワーマンションを購入するのに必要な年収

タワーマンションの購入を検討する場合、物件価格と年収の関係が重要な判断基準となります。

一般的な目安として、年収の5〜6倍程度が購入可能な物件価格といわれています。

タワーマンションの場合、1Kタイプでも4,000万円から8,000万円程度の物件が多いため、年収800万円以上が望ましいでしょう。

住宅ローンの審査においては、年収に加えて、勤続年数や他の借入金の有無なども重要な判断材料となります。

また、購入する際の頭金は物件価格の20%程度を用意できることが理想的ですが、無理のない範囲で用意することが大切です。

毎月の諸経費

タワーマンションでの一人暮らしでは、家賃以外にも様々な諸経費が発生します。

これらの費用は物件によって異なりますが、計画的な資金管理を行う必要があります。

管理費

国土交通省の「令和5年度マンション総合調査結果」において、20階建以上のマンションの管理費は20,000〜30,000円台が多いという結果でした。

一方、6階から19階建のマンションは15,000円〜20,000円台が多いため、タワーマンションの管理費は一般的なマンションよりも5,000円〜1万円程度は高いといえるでしょう。

タワーマンションの管理費には、24時間警備やフロントサービス、共用部分の清掃費などが含まれています。

高額に感じる方もいるかもしれませんが、充実したサービスと快適な住環境を維持するために必要な費用です。

共益費

タワーマンションの共益費は、建物の維持管理や修繕積立金として使用され、通常家賃の5〜10%程度といわれています。

エレベーターや給排水設備、空調システムなど、高層建築特有の設備維持費用が含まれているため一般のマンションより高めになる傾向があるようです。

光熱費の特徴

タワーマンションの光熱費は、高層建築の特性により一般的なマンションとは異なる特徴があります。

高層階の場合、特に断熱性能が高く冷暖房効率が良いため、光熱費を抑えられるでしょう。

一方で、共用部分の電気代が管理費に上乗せされる場合もあるため確認が必要です。

一人暮らしの場合、電気代は月額7,000円〜12,000円程度、ガス代は3,000円〜5,000円程度、水道代は3,000円〜5,000円程度を見込んでおくとよいでしょう。

ただし、上記の金額は生活スタイルや季節によって大きく変動します。

たとえば、タワーマンションがオール電化の物件や床暖房、24時間換気システムなどを使用している場合、ガス代よりも電気代が高くなる傾向にあります。

タワーマンションで一人暮らしをするメリット

タワーマンションでの一人暮らしには、一般的なマンションにはない特別なメリットがあります。

高額な費用に見合う価値を見出せるかどうかは、これらのメリットを十分に理解し活用できるかどうかがポイントです。

セキュリティ面の安心感

タワーマンションの最大の特徴の一つが、充実したセキュリティシステムです。

オートロックはもちろん、エレベーターのセキュリティや防犯カメラの設置など、複数の警備システムが組み合わされており、不審者の侵入を未然に防ぐ体制が整っています。

24時間体制で警備員が常駐しているところもあるため、一人暮らしをする女性も安心して生活できるでしょう。

充実した共用施設

タワーマンションならではの魅力として、充実した共用施設が挙げられます。

以下の施設は、生活の質を大きく向上させる要素となっています。

フィットネスジム

多くのタワーマンションには、居住者専用のフィットネスジムが併設されています。

外部のジムと比べても遜色ない設備が整っており、帰宅後や休日にも気軽に運動することが可能です。

また、ランニングマシンやウェイトトレーニング設備だけでなく、ヨガスタジオを併設している物件も増えています。

ラウンジ

共用のラウンジは、在宅ワークやマンション内で仲の良い人と話すときに活用できる空間です。

Wi-Fi環境が整備され、コーヒーサービスを提供している物件も多く、まるでホテルのような快適な空間を日常的に利用することができます。

一人暮らしであっても、部屋以外の居場所があることで、生活にメリハリをつけられるのが魅力です。

宅配ボックス

大型の宅配ボックスが設置されていることも、タワーマンションの標準的な設備となっています。

一人暮らしで日中不在がちな場合でも、荷物の受け取りに困ることはありません。

冷蔵・冷凍対応の宅配ボックスを備えている物件も増えており、ネットスーパーやミールキットの利用など、一人暮らしの生活をより便利にするサービスを活用しやすい環境が整っています。

快適な住環境

タワーマンションの住環境は、一般的なマンションにはない特徴ばかりです。

以下に、住環境の特徴やメリットをまとめます。

高層階からの眺望の良さ

高層階からの眺望は、タワーマンションならではの特権です。

都市の景観を一望できる開放的な視界は、日常生活に特別な価値をもたらしてくれるでしょう。

また、夜景を楽しめるのも大きな魅力で、休日のリラックスタイムをより豊かなものにしてくれます。

天気の良い日には富士山を望むことができる物件もあり、都会にいながら景観の良さを感じることができます。

備え付けの設備が充実

タワーマンションは最新の設備を設置しているところも多く、生活の質を高めてくれます。

たとえば、床暖房やディスポーザー、浄水器、ミストサウナ付きのバスルームなど、高級ホテルのような設備が日常的に使用できます。

さらに、スマートキーやスマートホームシステムなど、最新のテクノロジーを活用した設備も充実しており、便利で快適な暮らしを実現できます。

24時間管理体制の管理

24時間体制の管理システムは、一人暮らしの不安を解消するための重要な要素です。

設備の不具合や緊急時の対応など、いつでも専門スタッフに相談できる体制が整っています。

また、来客の取次ぎやデリバリーの手配などは、コンシェルジュサービスを通じて対応してくれる物件もあります。

ステータスと利便性

タワーマンションに住むことで、ある種のステータスになることがあります。

また、多くのタワーマンションは利便性が高い立地にあるため、通勤や買い物などの日常生活もスムーズです。

タワーマンションで一人暮らしを始めるための物件選びのコツ

タワーマンションでの一人暮らしを始めるにあたり、物件選びは慎重に行う必要があります。

高い費用に見合う価値を得るためにも、以下のポイントを押さえておくことが重要です。

おすすめの間取り

タワーマンションでの一人暮らしにおいて、間取りの選択は生活の質を大きく左右します。

快適な暮らしを実現するためには、自身のライフスタイルに合った間取りを選ぶことが大切です。

1K/1LDK比較

1Kと1LDKはそれぞれに特徴があり、一概にどちらが優れているとは言えません。

1Kは比較的家賃が抑えられるだけでなく、シンプルな生活を好む方に向いています。

一方、1LDKは寝室とリビングが分かれているため、在宅ワークが多い方や、趣味の空間を確保したい方に適しています。

また、1LDKは将来的に二人暮らしへの移行しやすいという利点もあります。

専有面積の目安

一人暮らしの場合、タワーマンションでは30㎡から45㎡程度の専有面積が理想的です。

この広さであれば、必要な家具を配置しても十分な生活空間を確保することができます。

また、タワーマンションの場合、天井高を活かした効率の良い収納設計をしていることが多く、これも物件選びの際の重要な判断材料です。

階数選びのコツ

タワーマンションにおいて、階数の選択は居住環境に大きな影響を与えます。

まず低層階は、エレベーター待ちの時間が少なく、災害時の避難もスムーズです。

さらに、家賃も高層階に比べると一般的に抑えめなので初期費用を抑えられます。

一方、高層階は眺望が良く、日当たりや通風に優れているところが利点です。

また、道路からの騒音も気になりにくいですが、エレベーターの待ち時間が長くなるなどのデメリットを考慮しましょう。

方角と日当たり

タワーマンションでは、方角と日当たりが生活する上での重要な基準となります。

南向きは日当たりが良く、一年を通して安定した採光が期待できますが、夏場は室温が上がりやすいため、エアコンの使用頻度が高くなるかもしれません。

東向きは朝日が入り、午後は日差しを避けられるため、夏場でも比較的快適に過ごせます。

西向きは夕方の日差しが強く、夏場は室温管理に注意が必要です。

北向きは直射日光が少なく、安定した室温を保ちやすいものの、冬場は暖房費が嵩む傾向にあります。

内見時のチェックリスト

タワーマンションを内見するときは、一般的なマンション以上に細かく確認しましょう。

以下は、内見をするときにチェックすべき項目です。

  • 室内に汚れや傷がないか確認する
  • 上下や隣接住戸からの生活音が気にならないかを確認する
  • 設備の性能やメンテナンス状況を確認する
  • 定期的なメンテナンス内容や費用について確認する
  • エレベーターの稼働状況を確認する
  • 駐車場の空きがあるか確認する
  • どのような災害対策が行われているか確認する
  • 高層階の場合は室内干し設備の有無を確認する
  • 低層階の場合はベランダで干せるのか確認する

このほか、室内の設備が問題なく動くか動作確認をしたり、建具や床に不具合がないか確認したりすることも大切です。

タワーマンションは賃貸で借りるのも高額になりがちなので、後悔しないように内見でしっかりチェックしましょう。