勝どきは、東京の歴史的建造物である勝鬨橋(かちどきばし)を由来とした町名を持つ、月島地域にあるエリアです。
近年になって数多くのタワーマンションが建設され、高級住宅街として人気を集めるようになっています。
勝どきの街の特徴や住みやすさ、周辺で行われる再開発事業、公示地価やマンションの価格相場、人気のタワーマンションについて解説します。
目次
勝どきエリアの住みやすさや特徴を紹介
勝どきエリアは、東京都中央区の臨海地区にあります。
水辺に近いという特性を生かして、明治初期から周辺には大きな工場や倉庫が建ち並んでいました。
そのため、以前は工業地帯というイメージが定着していましたが、近年は工場や倉庫の跡地に大規模なマンションを建てる計画が進んでいることから、住宅街としても注目を集めています。
また、エリアの主要駅である勝どき駅は、都営大江戸線が乗り入れる駅です。
人気の観光スポットである汐留や、エンターテインメントの街として知られる六本木、大規模な繁華街の新宿などへ、乗り換えなしでアクセスすることができます。
さらに、勝どき駅周辺には、ショッピングやグルメを楽しめる商業施設が軒を連ねています。
勝どき駅から徒歩4分のところにある「晴海トリトン」には、コンビニエンスストアや高級スーパー、レストラン、クリニック、託児所など多種多様なジャンルのテナントが入っているので、日々の暮らしをサポートしてくれるでしょう。
ファミリー、子育て世代の需要にも対応
勝どきには、「グロースリンクかちどき」と呼ばれる子育て支援施設があります。
グロースリンクかちどきには、巨大なジャングルジムがあるプレイホールや、子供たちにさまざまな特技を教えてくれるマナviva!、水遊びやクライミングウォールなどが楽しめるガーデンなど、親子で楽しめる設備が満載です。
住宅街として人気を集めるようになったこともあり、保育園や幼稚園、こども園などの整備が進んでいます。
2024年4月には、東京五輪・パラリンピックの選手村跡地に晴海西小学校・晴海西中学校が新しく開校。
緑豊かな街路やオープンスペースに囲まれた開放感のある学校として、新聞や雑誌で取り上げられました。
このように、子育て施設や教育施設の充実も図られていることから、勝どきはファミリー世帯や子育て世帯からも注目されるエリアになってきています。
勝どき東地区や豊海地区で再開発事業が進行中
勝どきエリアでは2025年1月現在、各所で再開発事業が進行しています。
たとえば、勝どき東地区第一種市街地再開発事業では、「パークタワー勝どき」と呼ばれるタワーマンションの整備が行われています。
パークタワー勝どきは、地上58階建てのA1棟と、地上45階建てのA2棟だけでも相当数の規模を誇り、勝どきエリアを牽引するタワーマンションといえるでしょう。
また、豊海地区でも第一種市街地再開発事業として、「ザ・豊海タワー」の建設が進んでいます。
2027年完成予定のザ・豊海タワーは、地上53階建ての超高層レジデンスで、建物から雄大な海を臨めるのが特徴です。
かつては工業地帯として知られていた勝どきエリアですが、現在は上記のように、高級タワーマンションが立ち並ぶ地区として生まれ変わっています。
今後は子育て世代の需要が高まる可能性があることから、資産価値の向上が期待できるでしょう。
勝どきエリアの地価公示、マンション価格相場
近年、注目を集めている勝どきエリアですが、現在の地価公示やマンション価格の相場はどのようになっているのでしょうか。
勝どきエリアの公示地価やマンション価格相場について詳しく解説します。
地価公示
国土交通省の「不動産情報ライブラリ」より確認した、地価公示は以下の通りです。
勝どきエリアの直近3年間の地価公示は、135万〜225万円/m²です。
勝どき駅から近い場所(120m)は約200万円/m²と高く、逆に勝どき駅から少々距離のある場所(200m)は130万~150万円/m²と、やや割安になっています。
マンション価格の相場
直近一年以内の、勝どき駅周辺におけるマンション価格の相場は、4500万~3億6800万円です。
最安のマンションは勝どき駅から徒歩1分、間取り2LDK、専有面積40~45m²で、一人暮らしまたは夫婦2人暮らし向けの物件です。
一方、最高値の物件はこちらも勝どき駅から徒歩1分で間取りも2LDKですが、専有面積は105~110m²と広く、間取りに余裕があるマンションであることがうかがえます。
このように、同じ勝どきエリアのマンションでも、専有面積などの条件によって価格に大きな差が付くことを念頭に置いておきましょう。
勝どきエリアの人気タワーマンション2選
ウォーターフロントとして人気が高まっている勝どきエリアには、多数のタワーマンションがあります。
勝どきエリアで特に人気のタワーマンションをピックアップし、2つご紹介します。
パークタワー勝どきミッド/サウス
パークタワー勝どきミッド/サウスは、朝潮運河に面した商住複合再開発施設GRAND MARINA TOKYO内に建設された二棟のタワーマンションです。
敷地中央に建つミッドは地上45階建て、敷地東南に建つサウスは地上58階建てと、どちらも非常に規模が大きいマンションといえます。
2つのタワーの中心には、水景を楽しめるセントラルラグーンという広場を併設。
ミッドのほうは新設された駅の出入口により地下で直結しており、サウスもその出入口を利用することでスムーズに通勤・通学ができます。
また、ミッドの地下にはクリニックやスーパーマーケットが併設されているほか、サウスの1階にはカフェやフィットネスが完備されているのも特徴です。
居住者はタワー内にある施設を併用できるので、ライフスタイルに合わせて活用するとよいでしょう。
参考:三井の賃貸「パークタワー勝どきミッド/パークタワー勝どきサウス」
勝どきザ・タワー
勝どきザ・タワーは、勝どき駅から徒歩6分のところにある地上53階建てのタワーマンションです。
マンションのデザインは豊かな緑と水辺に映えるように白を基調とし、洗練された上品さが感じられます。
付近には隅田川が流れ、対岸には新東京百選にも選ばれている浜離宮恩賜庭園があるなど、自然のロケーションに恵まれているところが特徴です。
マンション内にあるグランドエントランスは、開放感のある2層吹き抜け設計になっているほか、溢れんばかりの緑に囲まれたフォレストカフェやライブラリーラウンジ、フィットネススタジオなどを完備。
このほかにも、日常生活に癒しと快適さをもたらす共用施設があります。
また、勝どきザ・タワーではペットの飼育が可能なので、現在ペットがいる方や今後飼いたいと思っている方も住みやすいでしょう。
参考:三井不動産「勝どき ザ・タワー」

一心エステート株式会社代表取締役 不動産コンサルタント
【保有資格】宅地建物取引士/賃貸不動産経営管理士/損害保険募集人資格/管理業務主任者/2級ファイナンシャル・プランニング技能士/住宅金融普及協会住宅ローンアドバイザー/相続診断士
1983年福井県生まれ。金沢大学工学部を卒業後、大手コンサルティング会社で新規事業立ち上げや不動産会社のコンサルティング業務に4年間従事。その後、リストグループで不動産仲介営業・営業管理職・支店長を経て、一心エステート株式会社を創業。創業当初から金融機関・不動産会社へのコンサルティングを行い、東京都心を中心に不動産仲介実績を積み上げている。2023年に著書「住んでよし、売ってよし、貸してよし。高級マンション超活用術: 不動産は「リセール指数」で買いなさい」を出版。