タワーマンションは何階から?憧れのタワマンライフを解説!

あたりを一望できるほどの高さ、高品質設備とサービスなど、タワーマンションは多くの人の憧れになっています。しかし、タワーマンションとは、どんなマンションのことなのでしょうか。高層のマンションなのは間違いありませんが、何階建てからタワーマンションと呼べるのか疑問です。タワーマンションとはどんなマンションなのか、いまさら聞けない基本的なことから解説します。

マンションは何階からタワーマンション?

遠くからでも目に留まり、都会的なイメージを持つタワーマンション。一度は憧れたことがある人も多いのでないでしょうか。タワーマンションは最先端の設備、高層階からの眺望、非日常的な空間など、生活するうえで多くのメリットがあります。ここでは、そんな魅力的なタワーマンションの基礎知識を解説します。

実はタワーマンションに明確な定義はない

高さのあるマンションをタワーマンション、略して「タワマン」と呼びます。では、何メートル以上のマンションをタワーマンションと呼ぶのかご存知ですか。

あまり知られていませんが、実は日本の建築基準法ではタワーマンションに明確な定義はありません。建築基準法 第二十条にある「高さが六十メートルを超える建築物」という区分を区切りとして考え、60メートル以上をタワーマンションとしていることが多いです。

20階以上の超高層マンションがタワマン

高さ60メートルを階数にすると、おおよそ20階です。60メートル以上の建築物を「超高層建築」と呼び、これが共同住宅になると「超高層マンション」「タワーマンション」と表記します。しかし、先述した通り、法律で明確な基準が定義されているわけではありません。したがって、広告でタワーマンションと記載される建物でも、19階建てだったり、高さが55メートルだったりするケースもあります。

タワマンを建てるには国土交通大臣の認定が必要

100メートルを超えるタワマンを建築するには、国土交通大臣の認定が必要です。たとえば、消防車のはしごが届かないマンションは、火災が起きた際に避難できる非常用エレベーターの設置や避難しやすい設計が求められます。高さ100メートル以上のマンションであれば、屋上から避難ができるようヘリポートの設置が規定されています。

さらに、地震に対しても通常より厳しい耐震基準が設けられています。このように、タワマンの建築には、国による厳しい条件をクリアしなくてはなりません。

タワマンはふつうのマンションと何が違う?

タワーマンションは、ただ高層であるだけではなく、ふつうのマンションと違った魅力があります。ここでは、タワーマンションの4つの特徴を解説します。

  • コンシェルジュが常駐している
  • 眺望がよく、都市部でも景色を楽しめる
  • セキュリティが厳重で安心できる
  • 共有施設が充実している

では、具体的な内容について見ていきましょう。

コンシェルジュが常駐している

タワーマンションのエントランスホールにコンシェルジュが常駐し、住人の各種手続きや対応をしてくれるタイプがあります。たとえば、来客時の受付や案内、共用施設の予約受付、タクシーの手配など、サービス内容はマンションによってさまざまです。

また、コンシェルジュが常駐していると、興味本位で入ってくる部外者の侵入を防いだり、不審者に声を掛けたり、防犯対策も期待できるでしょう。

眺望がよく、都市部でも景色を楽しめる

立地や階数による違いはありますが、タワーマンションは眺望がよく、部屋にいながら街並みや景色、場合によっては遠くの山々や海を見ることもできます。夜になればキラキラ輝く夜空や夜景を眺められるのも、タワーマンションの醍醐味です。また、高層階は大きな窓が設置されているケースも多く、開放感の高さも魅力のひとつでしょう。

セキュリティが厳重で安心できる

世帯数の多いタワーマンションは、たくさんの人の出入りがあります。そのため、セキュリティを重視する物件も多く、警備員が常時見回りしているマンションも少なくありません。住宅設備のセキュリティも充実しており、オートロックはもちろんのこと、防犯カメラ、人感センサー、居住者の顔認証システムなど、多数のセキュリティ設備を導入しています。

共用施設が充実している

タワーマンションによっては、共用施設が充実している物件も多いです。たとえば、ジム、ゲストルーム、キッズルーム、パーティールーム、ドッグラン、プールなどが挙げられます。マンションの施設が充実していることで、気軽に運動習慣が身につけられたり、ママ友を見つけたりできるのはタワマンならではのメリットといえるでしょう。

タワマンライフのメリットとデメリット

ここまでタワーマンションの魅力をお伝えしましたが、タワーマンションにはほかにもたくさんのメリットがあります。しかしその一方で、当然デメリットも存在します。入居してから「失敗した」と後悔しないために、デメリットもしっかり把握しておきましょう。

タワマンライフのメリット

タワマンライフのメリットは以下の通りです。

  • 生活環境が整っている
  • 資産価値が高く、価格が下がりにくい
  • 高層階は害虫被害が少ない
  • いつでもゴミ出しできる

タワマンの周辺は、大規模な再開発を行っている場所が多く、周辺施設が充実している傾向にあります。わざわざ遠出をしなくてもだいたいの物が購入できるのは、タワマンライフの大きなメリットといえるでしょう。また、駅近のタワマンは交通の便がよく、非常に人気があります。そのため、資産価値が下がりにくく、中古でも比較的高値で売却できるでしょう。

さらに、高層階は眺望のよさだけでなく、害虫被害が少ないというメリットもあります。害虫を気にせず窓を開けて過ごせるため、開放的な生活が送れるでしょう。タワマンはマンション内の設備が充実していることも魅力ですが、その中でもいつでもゴミ出しができるサービスは大変人気があります。仕事や家事などで忙しい人にとって、非常にメリットが大きいでしょう。

タワマンライフのデメリット

メリットが多いタワマンですが、以下のようなデメリットもあります。

  • 外出が面倒になってしまいがち
  • 子どもやペットの落下が心配
  • 災害時のリスクが大きい
  • 管理費、修繕積立金が高い

エレベーターを待つ時間が億劫になると、外出自体が面倒になってしまいます。そのため、タワマンに住んでから外出頻度が減ったという人も少なくありません。また、子どもがいる家庭やペットを飼育している家庭では、バルコニーからの落下を防ぐため、窓を開けない、子どもやペットから目を離さない等の対策が必要です。

さらに、災害時のリスクが大きいこともデメリットとなるでしょう。過去には、台風による多摩川の氾濫によって、二子玉川にあるタワマンが浸水被害を受けました。このとき停電が発生し、エレベーターは停止、さらに断水が起きたため、住民らはトランクを抱え階段を下りて避難したと報じられています。

このように、タワマンライフには、いくつかのデメリットも存在します。実際に住んでからは、毎月管理費や修繕費が発生するため、費用や予算についてもしっかり考えておかなければなりません。ここで紹介したデメリットについて自分なりに考えて、メリットとデメリットどちらが上回るか検討してみましょう。

タワマンに住むならおすすめ階はどこ?

タワマンに住むなら何階がベストなのか気になる方も多いでしょう。一般的には、20階建て程度のタワマンであれば、1~7階が低層階、8~15階が中層階、16階以上が高層階に分けられます。

安全性の高い低層階、住み心地や価格帯のバランスがよい中層階、タワマンライフを存分に味わえそうな高層階など、どの階層にもよし悪しがあります。ここでは、それぞれ階層のおすすめポイントについて紹介します。

【高層階】眺望良好で開放感のある暮らしが叶う

タワマンに住む醍醐味ともいえる高層階。そんな高層階のおすすめポイントは以下の通りです。

  • 眺望がよい
  • プライバシーが守られる

高層階の一番の魅力はやはり眺望のよさでしょう。周囲に建物の少ないエリアであれば、広がる空や街並みを見渡しながら開放感のある暮らしが叶います。朝起きたときに目の間に気持ちよい眺望が広がれば、日々の満足度は高まるでしょう。

また、外からの視線も気にならないためプライバシーが守られ、カーテンが必要ない住戸もあります。バルコニーから侵入されるリスクも低く、安心して暮らせるでしょう。

【中層階】高層階と低層階のいいところ取り

住み心地や眺望、価格が魅力的なのが中層階です。そんな中層階のおすすめポイントは以下の通りです。

  • 万が一のとき、階段でも移動できる
  • 空き巣のリスクが低い

中層階といっても、20階建てのマンションであれば10階前後のため、十分に景色を楽しめます。また、エレベーターが故障したときや、地震などの災害時も中層階なら階段で移動することも可能です。

低層階に比べて空き巣のリスクも低く、安心して生活できるでしょう。中層階は、価格、住み心地、眺望、安全性のバランスがよく、低層階と高層階のいいところ取りといえます。

【低層階】気軽に外出しやすく災害時も安心

高層階のような眺望はないものの、希望して低層階へ入居する人もいます。そんな低層階のおすすめポイントは以下の通りです。

  • 比較的購入しやすい
  • 気軽に外出できる

低層階は高層階よりも価格が安いため、出費を抑えてタワーマンションのサービスを利用できるメリットがあります。高層階と比べて大幅に安いとはいえませんが、高層階にそれほど魅力を感じないのであれば、低層階の価格は魅力的です。

また、エレベーターを使った移動もしやすく、気軽に外出できるのも低層階のよいところです。高齢になったときに外とのつながりを保てて、孤独を感じにくいのはメリットです。