住宅ローンのペアローンと収入合算の違い

不動産購入の際に、多くの方が利用される住宅ローン。しかし、一人で返済し続けるのは難しい、不安という方もいらっしゃると思います。また、自分だけの収入では希望の金額を借りられないという場合もあります。そのような時は、夫婦や親子で住宅ローンを組む方法があります。

今回は、住宅ローンのペアローンと収入合算についてお話したいと思います。

【ペアローン】

配偶者または親子関係にある人と一緒に、同一物件に対して一定の条件のもと、それぞれが主たる債務者として住宅ローンを組む方法です。それぞれ自分の収入を基準に、1つずつ住宅ローンを組みます。

ペアローンのメリット

ペアローンのメリットは、それぞれが主債務者になってローンを組むことができるという点です。最大のメリットは節税効果が期待できる点と言えるでしょう。主債務者両名ともに毎年の住宅ローン控除の恩恵を受けることが可能です。また、「すまい給付金」も2名とも対象になります。

すまい給付金についての詳しい情報は、国土交通省の専用ページよりご確認いただけます。

https://sumai-kyufu.jp/

ペアローンのデメリット

ペアローンのデメリットは、団体信用生命保険には両名とも加入できるが、どちらかに万が一のことが起こった場合、債務免除は1人分のみになるという点が挙げられます。また、返済が2口になるため、事務手数料や諸費用がそれぞれにかかり負担額が増えるという点も把握しておきましょう。

【収入合算】

配偶者や親などの収入を申込者(主債務者)の収入に合算する方法です。合算した金額を元に住宅ローンを借り入れることができます。収入合算者は連帯保証人となります。

収入合算のメリット

収入合算のメリットは、申告する収入額を増やすことで借入額を増やすことが期待できる点です。自分ひとりの年収では希望の金額を借り入れできない場合でも、収入を合算することで借り入れできる可能性があります。

二つ目のメリットとして、契約する住宅ローンを1本で済ませることが可能という点が挙げられます。これにより、事務手数料や諸費用がローン1口分の金額だけになります。

また、三つ目のメリットに、主債務者に万が一のことがあった場合は、団体信用生命保険で残債が返済されるという点もあります。主債務者が家計を主に支える人ならば、万が一のことがあっても返済に苦労したり、住まいを失ったりせずに済むでしょう。

収入合算のデメリット

収入合算のデメリットは、団体信用生命保険には主債務者しか加入できないため、収入合算している連帯保証人に万が一のことがあった場合は返済がそのまま継続するという点です。また、住宅ローン控除や、すまい給付金も主債務者のみが対象になります。


いかがでしたでしょうか。

住宅ローンのペアローンや収入合算は、借り入れの際に助けになる便利な方法です。しかし上記で述べたように注意点もあるので確認しておきましょう。どちらのローンにせよ、「借入金額を増やしすぎた」「片方の収入が途絶えて返済が苦しくなった」ということが起こらないように、しっかりと判断したうえで利用を検討することをおすすめします。

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